カラー

絵 shuon (反転させてるのでホクロが逆ですみません)

「ああ。思った通りです。似合いますね」
「似合うって…。俺、花が似合っても…」
「Calla lily」
 いきなりネイティブに発音されても啓太には聞き取れません。
 日本の英語教育の弊害ですが、それは今のところほっておきましょう。
「…え…?」
「Calla lily, 言ってごらんなさい、伊藤くん」
「カラ…」
 くす、って七条さんが笑います。
「あ。ひどい。今笑いましたね」
「笑ってなんかいませんよ」
 でも紛れもなく笑顔です。楽しげです。
「伊藤くん、llaの時、舌をどうするのか教えてあげましょうか」
 うん。と啓太は頷きます。
 ちょっとかしこまった真面目な顔でしょう。
 七条さんはやっぱり楽しげに。
「こうですよ」
「!!」
 啓太はキスで発音を覚えたのでした。