ある国に王様がいました。
王様には呪いがかけられていました。
本当に欲しいモノは手に入らないという呪いです。
それでも王様は不自由を感じた事はありませんでした。
あらゆるものはもう手にしていたので。
欲しいものなどなかったのです。

王様は最後に全てを捨てるです。
捨てて本当に欲しいモノを手に入れるですよ。
でもきっと和希は捨てられないんだろうなあ。と。
大人だから。
捨てるにはもういっぱい持ちすぎてるし。

恋も知らなかった啓太が変わっていくのを
自分には見ていることしかできなくて。
天真爛漫な笑顔のかわりに
辛そうな寂しそうな顔をすることが多くなって。
そんな顔をさせるつもりで
自分はここに呼んだわけではないのに。
手の中で大事に大事にしたかったのに。

できるのは友人としてそばに居続ける、それだけで


「和希がいてくれて、良かった」
啓太は笑うけれど。